「生命倫理のレッスン」人体改造はどこまで許されるのか?

Books

小林亜津子 著 ちくまQブックス

こんな人にオススメ♪

・頭がいい人にあこがれる✨ 頭がよくなりたい

・美容整形に興味がある(外見)

・サプリメントや身体能力を高めることに興味がある(能力)

・スマートドラッグや頭脳明晰に興味がある(脳・IQ)

 

「生命倫理」その言葉に惹かれ、昨年この本を手にとりました. この本は「はじめに」の作者のことばを引用・要約すると

「生命倫理学」とは、おもに「人間の生命や先端医療技術に関する倫理問題(何が正しくて[よい]ことなのかを理のある議論で考えること)」を扱う学問分野


~生命倫理のレッスン「はじめに」より~

 

・かつては「自然」に訪れていた命のはじまりと終わり

・「自然の宿命」に、ある程度の人為な操作・コントロールができるようになった

・技術の急速な進展により「前例のない状況」下での「前例のない倫理問題」が発生

技術の進歩が投げかける問題に、倫理問題が追いつかないまま、それは私たちの身近な場面に入り込んできている

という現代現象について、私たちの身近にある「美容整形」「ドーピング」「スマートドラッグ」という側面から、「自分の身体や心や頭脳」をめぐる倫理問題を、のびのびと自由な発想で考え、一緒に何が正しいのかを「探求していく」場を提供

してくれています. 「技術の進歩が投げかける問題に、倫理問題が追いつかないまま、それは私たちの身近な場面に入り込んできている」点で、AIやネット社会等の技術進歩に対する問題と根本は同じだなと.

 


今現在これらは、コップに珈琲を入れて飲むくらい「当たり前な個人の自由・選択」で、特に何ら問題ではないように感じるレベルにまで、私たちの日常生活にとけ込んできましたが

「自分の自由」が他の人たちの自由や、社会や人類全体のあり方に影響を与えることになるなんて、思いもよらないこと

~生命倫理のレッスン「おわりに」より~

とあるように、「個人の自由な判断」がどのように個人を離れ、周囲に影響を及ぼし、分母を増やした先「当たり前・常識」へと姿を変えたその現象の波が、未来の人類のあり方にどれだけ大きな影響をあたえ、どのような問題となるかを深く深く考えさせてくれて

勉学でも、仕事でも、恋愛や家庭といったプライベートまで、人生全てにおいて必要な、自分の「あたまを使って考える」という能力を鍛え、「自分の答えをさがす」ことをお手伝いしてくれる素敵な本でした📖✨

 

そういえば昔読んだ「自分のアタマで考えよう ~知識にだまされない思考の技術~」(ちきりん 著 ダイアモンド社)にタイプ的に似ていますね📚


 


さらに「自分の自由」だと思っていたものが、実はそうではなかったなんて、知りたくないことだし、自分自身のなかに棲みついていた他者が、自分の内側からささやき続けていたと知って驚いた

~生命倫理のレッスン「おわりに」より~

昔、何年前かは忘れてしまいましたが、美容整形で「シミ・しわ」等を消し「若々しく・きれい・美しくしておくこと」は周囲に対する礼儀・マナーだと、美容整形せず「老化」が身体に表れていることは失礼であるかのように公の電波で話されている方がいました.

  

あなたはこのお話をどう感じますか?

・はい♡ 美容整形最高です♡

・そんなの今の時代「当たり前」でしょ! ごちゃごちゃ言ってる奴は単なる嫉妬よ.

・生き物としての自然のあり方から外れ、まるで人工人間の様になることが「正しい」みたいに感じる

・それは個人の自由で、お金があり余ってて、やりたい人はやあればいいんじゃない?

・美容整形はいいけど、その後の「メンテナンス」でお金が永遠にかかるし、依存=家畜人生は嫌

・周りから嫌がられたり、避けられるくらいなら… …..etc..etc..

答えは百人百色ですが

  

そっれて本当に「個人の自由」?もはや「義務」

【礼儀】の意味を改めて確認してみると

・社会のきまりにかなう、人の行動・作法。そのような敬意の表し方(Oxford Languages)

・人間関係や社会生活の秩序を維持するために人が守るべき行動様式。特に、敬意を表す作法(goo辞書)

とあり、【きまりにかなう(適する)】【守るべき行動様式】とあるならば、そこに「個人の自由」は本当にある?

また、相手に【敬意を表す作法】として「美容整形」を礼儀としてうたわれるのであれば、「美容整形しない者=無礼」という構図も発生します.

私にも「美容整形してカッコいい美しい組に入会したい」とういう願望は多々ありますが(笑)

相手にどう敬意を示すかは人それぞれであり、その気遣いを「美容整形の有無」で決められるのはとても残念だなと感じる一件でした.

 「正しい答え」はないですが、だからこそ、あらためて色々な角度から考えてみたいなと思いました.


  

●「義務教育」に反対する方が増えている現代ですが、

将来、同調圧力で「義務化」した「美容整形」を受ける痛みやストレス、

「サプリメントによる能力アップ」「スマートドラッグによる頭脳明晰」にかかるコストや競争精神や自己のギャップに、自主性や、心からしあわせを感じる歓びはどれだけあるのか?

●もし「美容整形」が「人体改造」とという言葉だったら、世間の人々の反応はどんな感じになってたのだろう? ww

などについて考えてみるのも面白いなと思ったり

人体改造いえば「銀河鉄道999」で登場する機械化人、アンドロイドを思い出しました 🚂✨

  

 

  

See you♡🐈

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